艇紹介記事の執筆者

今となってはデータが古すぎますが、こういう調査をしたケースは他に無いと思いますので掲載を続けます。

 

マリンサーベヤー 森下一義 

 

 私はマリンサーベヤーとしてマリン雑誌の艇紹介記事の索引を作成しています。KAZI誌については1971年以降、オーシャンライフ誌とボーテイフィールド誌は1996/09以降です。

 現在約1400件の艇紹介記事タイトルを収録しています。

 今回、各記事の執筆者についてまとめてみました。

 

種別

氏名

掲載誌

初出

最終出

掲載本数

現役度

備考

ボート

三谷一也

89/09

97/09

109

ボート

中島新吾

B

96/09

98/12

103

ボート

渚雄二

86/02

92/10

90

ボート

戸田孝昭

90/03

98/11

67

ボート

山本琴治

91/01

95/05

46

ボート

丹羽誠一

81/03

90/10

34

ボート

広本馨

88/11

95/03

21

ボート

山田伸治

98/02

98/11

20

ボート

由良拓也

96/10

98/12

19

ボート

山口三郎

96/05

98/10

16

*

B&Y

高橋唯美

85/03

98/09

64

B&Y

沢地繁

K&O

87/03

98/09

15

*

ヨット

大橋且典

87/01

98/10

72

ヨット

永井潤

88/03

98/12

50

ヨット

伊佐馬克

86/01

96/06

43

ヨット

市川和彦

93/01

94/01

29

ヨット

角晴彦

91/11

98/12

23

ヨット

五十嵐正彦

90/11

95/03

18

(99/01)

項目説明

 ・種別 B=ボート、Y=ヨット、B&Y=両刀使い

 ・氏名 この期間の掲載本数が10本以上の執筆者の名前をあげた。署名のない記事も多い。

 ・掲載誌 K=KAZI、O=オーシャンライフ、B=ボーテイフィールド

        殆どの執筆者は掲載誌が決まっている。沢地繁氏がK&Oと

       なっているが、最近はO誌に固定している。中島新吾氏が92、

       94年当時K誌に書いたことがある。

 ・初出 原稿が初めて掲載された時。

 ・最終出  原稿が最後に掲載された時。

 ・掲載本数 この期間に掲載された艇記事の件数である。メーカーの新艇発

       表紹介や、◯◯特集など艇毎に見出しをつける原稿もあるので、

       必ずしもすべてが1本立ちのレポートではない。

 ・現役度  記事掲載が続いている人を◯印とした。ここ半年ほど掲載のな

       い人を△印とした。しばらく掲載のない人を―とした。

 

 

艇紹介記事について各誌にお願い        いいことを書いていますよ!

《試乗》

ボートビルダーやデイーラーの提供する試乗会に合わせたリポートばかりでなく、独自の企画もたてて下さい。乗せられて、与えられたデータで書く記事ばかりでマンネリです。

試乗にしても、リポーターが出港から帰港まですべて自分で操縦するのがあってもいいと思います。給油や給水も自分でしてみて下さい。お金と時間がかかるでしょうが、そこに実感が出るのではないでしょうか。

「フィッシングボート徹底検証」(オーシャンライフ)はこれを実践している企画で、素晴しいと思います。

「泊まってみるシリーズ」があってもいいと思います。船は泊まってこそ愛着のわくものですから。

 

《ブランド研究》

「中古艇研究シリーズ」(中島新吾氏-ボーテイフィールド)は貴重な研究です。わかっているつもりでも、さて資料を集めてリポートにまとめるのは大変な作業でしょう。中島氏の努力に敬服します。いづれまとめて本にしてもらいたいものです。

このシリーズに限らず、艇紹介のリポートはすべて、あとで本にするくらいの意気込みで書いて下さい。

 

《ライターの発掘、養成》

魅力のある、気鋭のライターを発掘し、養成して下さい。現在はライターの層が薄すぎます。だからいつも見方が同じようです。

魅力あるライターを育てるには、艇紹介記事で飯が食えるような稿料を払ってあげて下さい。ボート批評で1本立ち出来ているのは中島新吾氏だけのような感じがします。中島氏は写真まで自分で撮って頑張っている。

また高橋唯美氏(イラスト)や由良拓也氏(モータースポーツ)のように他の分野で一家をなしている人のリポートもいいものです。視点が独自で、新鮮です。何よりボートビルダーに気がねがないのがいい。

デザイナーやミュージシャンなどにマリン風景を語らせるのではなく、ボート&ヨットを批評させて下さい。読者の層も拡がるでしょう。

海外のボートデザイナーに日本のプロダクション艇を批評させるのはどうでしょうか。単発ではなく継続的に。

 

《比較記事を》

ボートのいい悪いとなったら、どうしたって比較です。雑誌にとってはボートビルダーは広告の大スポンサーでしょうから比較記事は難しいのは判りますが、読者は何と言ったって比較してもらいたいのです。価格も機能もデザインも。

何とか工夫して下さい。

 

以上(99/1)

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