ある個人輸入実例(中古艇)
あるオーナーがニューヨークで中古艇を購入し、個人輸入した時の諸経費明細をご紹介しましょう。
項目 金額:万円 摘要 艇本体
1100
船齢5年のアイランドパケット32です。非常にしっかりした艇です。勿論オーナーはニューヨークまで見に行っています。
サーベイ費用+米国内運賃
55
サーベヤーの費用と、マリーナから搬出港までの運賃、海上輸送梱包、運送手配、諸手数料の合算です。
ニューヨーク-横浜海上運賃
130
郵船サービスを使ったが、一番高い業者だったかもしれないと言っています。
横浜での通関手続きと荷役費用
63
本船から荷下ろしし、通関手続きを行い、トラックに積み込むまでの乙仲費用です。税関の費用そのものは3万円程度ですが、荷下ろしが38万円(!)、その他クレーン代、手数料等々で63万円にもなります。オーナーはこれにも立ち会いました。
消費税
37
この時は3%でした。本体価格および運賃にかかります。すでに米国内で所有し乗っていた船なら、自分のものを持ち込むのだから消費税はかからないそうです。
運送保険
30
-
国内運賃
34
横浜から***マリーナまでのトラック運賃。
マスト立て作業
20
***マリーナで行いました。
合計 1469
-
さてこの1,469万円が高いか安いか。
2〜3年前の日本国内価格で1,900万円(それ以前は2,500万円)くらいしていた艇ですが、5年物としてはちょっと高いと思います。それにニューヨークへの旅行など、この他にも余分な費用がかかっています。
まず購入価格の1,100万円がどうなのか。それと何故ニューヨークで買ったのか。西海岸でも探せる艇だし、運賃だってずっと安いでしょう。
そんなこんなでもっと安くする工夫はあったと思います。しかしこのオーナーが輸入の経過を通じて身に付けた体験は、今後のマリンライフにおいてはかり知れない貴重な財産となることでしょう。
それにつけても日本国内の、特に通関手続きの費用の高いこと!こんなことでは国際競争に負けるのが当然です。
以上 96/9 Kaz